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2006年3月10日 (金)

ジェンダー・アイデンティティー

             “ジェンダー”

                

「社会や文化・歴史が作り出した男女の性差のこと」

あいまいですね、表現が。

(社)日本精神神経学会の「見解・提言等」として発表されているもののなかで、ジェンダーがどのようなものとして認知されているかを理解することができる文面があるので紹介しましょう。

3.診断のガイドライン
 次に示す手順に従って、性同一性障害についての診断を決定する。性同一性障害に十分な理解をもつ精神科医が診断にあたることが望ましい。2人の精神科医が一致して性同一性障害と診断することで診断は確定する。2人の精神科医の意見が一致しない場合は、さらに経験豊富な精神科医の診察結果を受けて改めて検討する。

(1) ジェンダー・アイデンティティの決定

1)詳細な養育歴・生活史・性行動歴について聴取する。
 日常生活の状況、たとえば、服装・言動・人間関係・職業歴などを詳細に聴取し、現在のジェンダー・アイデンティティのあり方、性役割の状況などを明らかにする。また必要に応じて、当事者の同意を得たうえで家族あるいは当事者と親しい関係にある人たちから、症状の経過、生活態度、人格に関わる情報、家族関係ならびにその環境などに関する情報を聴取する。そのうえで、ジェンダー・アイデンティティについて総合的多面的に検討を加える。ただし、これらの人たちと当事者との関係に重大な支障を及ぼさないよう、細心の注意が必要である。

2)性別違和の実態を明らかにする。
DSM-ⅣやICD-10を参考としながら、以下のことを聴取する。
①自らの性別に対する不快感・嫌悪感
自分の第一次ならびに第二次性徴から解放されたいと考える。自分が間違った性別に生まれたと確信している。乳房やペニス・精巣などを傷つけたり傷つけようとしたりする。FTMでは声をつぶそうと声帯を傷つけたり傷つけようとしたりする。 
②反対の性別に対する強く持続的な同一感
反対の性別になりたいと強く望み,反対の性別として通用する服装や言動をする。ホルモン療法や手術療法によって、でき得る限り反対の性別の身体的特徴を得たいとの願望をもっている。
③反対の性役割
日常生活のなかでも反対の性別として行動する、あるいは行動しようとする。しぐさや身のこなし・言葉づかいなどで反対の性役割を演ずる、あるいは演じることを望んでいる。

3)診察の期間については特に定めないが、診断に必要な詳細な情報が得られるまで行う。

(2) 身体的性別の判定

① 泌尿器科医または婦人科医により実施された、染色体の検査、ホルモン検査、内性器ならびに外性器の診察ならびに検査、その他必要に応じて生殖腺検査などの結果を、精神科医は確認する(可能であれば文書として入手する)。本人の同意があれば、精神科医が染色体検査等の諸検査をすることができる。 
② 上記診察と検査結果に基づき半陰陽、間性、性染色体異常など、身体的性別に関連する異常の有無を確認する。 
 注: 上記については身体的性別に関する異常の有無が総合的にみて判定できれば良い。上記に挙げた検査等の結果が全てそろわなければならないというものではない。 

(3) 除外診断

① 精神分裂病などの精神障害によって、本来のジェンダー・アイデンティティを否認したり、性別適合手術(sex reassignment surgery, SRS)を求めたりするものではないこと。
② 文化的社会的理由による性役割の忌避や、もっぱら職業的利得を得るために反対の性別を求めるものではないこと。なお、このことは特定の職業を排除する意図をもつものではない。

(4) 診断の確定

① 以上の点を総合して、身体的性別とジェンダー・アイデンティティが一致しないことが明らかであれば、これを性同一性障害と診断する。
 注: なお、ここでは 慣例に従って身体的性別を基準とし、身体的性別が男性である場合をMTF(Male to Female:男性から女性へ)、身体的性別が女性である場合をFTM(Female to Male:女性から男性へ)と表記する。 
② 半陰陽、間性、性染色体異常などが認められるケースであっても、身体的性別とジェンダー・アイデンティティが一致していない場合、これらを広く性同一性障害の一部として認める。
 注: 性同一性障害の診断に関する国際的診断基準、たとえばDSM-Ⅳでは、半陰陽状態で性別に関する不快感を伴っているものを特定不能の性同一性障害に分類している。本人が性同一性障害に準じた治療を希望する場合には、治療から排除するものではない。 
③ 性同一性障害に十分な理解をもつ精神科医が診断にあたることが望ましい。2人の精神科医が一致して性同一性障害と診断することで診断は確定する。2人の精神科医の意見が一致しない場合は、さらに経験豊富な精神科医の診察結果を受けて改めて検討する。
 注: なお、2人の精神科医の一致した診断を求めている理由は、性同一性障害の治療としてホルモン療法や手術療法など不可逆的治療を想定しているので診断が確実であることが要求されるからである。したがって、改訂第2版ガイドラインでは、不可逆的治療を前提とするのでなければ、必ずしも2人の精神科医の一致した診断が必要不可欠というものでもない。この点についても個々のケースに応じて判断すべきである。

  ここで読み取れるのは、身体的性別に関わらず、社会の中で「女男どちらかの性を引き受けて生きているか」ということが「ジェンダー・アイデンティティー」という言葉で表現されています。

 社会の中で、「女性として生きる作法」、「男性として生きる作法」が存在するということが前提になっていて、それが身体的性別と不可分にかかわりあっていることから、「性同一性障害」という医療的な認定を必要とする問題が発生するわけですね。

 「除外診断」の②には、「文化的社会的理由による性役割の忌避や、もっぱら職業的利得を得るために反対の性を求めるものではないこと。」という一文があります。この“文化的社会的理由による性役割の忌避」が、悪しきジェンダーの根城ですよ。不当な男女差別的扱いを受ける地域や家庭があると思います。それは環境を変えることで修正すべき問題ですから、行政なりNPOなり元気の良い女性団体なりが「男女共同参画社会の実現」を目指して、啓発活動や社会の教育をやれば良い。だから性同一性障害には認定しないと言っています。

 

 身体的な役割が違う女性と男性が、社会的にも「ジェンダー・アイデンティティー」という名の性別を持っていて、それは後天的環境では決まらない「先天的な脳の性別」という部分に大きく影響を受けるということが、どうやら言えそうです。

 これについては、もう少し考えてみたいと思います。

トランス・ジェンダーの人々の声を、私たちはもっと聞くべきだと思います。

「留美子のブログ」を紹介します

http://blog.so-net.ne.jp/miyazaki/

で、なんか深刻な話題のトラックバックが付きました。

スポーツ選手ってほんとに男として男性の種目に出ているのか、女性の体で女性の種目に出てるのかを調べる検査があって、っていう話を先日職場でしてました。というのはだいぶ前に、体は女性なのに筋肉がモリモリで男性的な兆候が見られて、スポーツの実力もすごいという「女性」が、大会で優勝して検査を受けるっていう話を読んだことがあったからです。「私はもしかしたら男なんじゃないか?」そんな疑問が大きくなって押しつぶされそうになるっていう展開。

それがほんとにあったっていう話です。

トラックバックを見てもらうか、下記をクリックしてみてください。

「オペラ座の怪人」 KochouさんのBlog

http://blog.goo.ne.jp/kochou_2005/e/7340a619513d71e617e7f67983da0539

********************************

「ジェンダー」というテーマ。

実は最近話題の「性同一性障害」なんかにも絡む身近な問題です。

これに対してイイカゲンな考えしか持っていないと、無責任な気がします。

勉強しよっと。

ジェンダーフリー・性教育バッシング―ここが知りたい50のQ&A Book ジェンダーフリー・性教育バッシング―ここが知りたい50のQ&A

著者:浅井 春夫,橋本 紀子,北村 邦夫,村瀬 幸浩
販売元:大月書店
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» 男の染色体をもつ女性 [Welcome to Kochou's space]
 こうタイトルを書くと、みんなは性転換手術をされた元男性の人を想像するでしょうか??? 確かに、それはそうでしょうね・・・・ 間違いではない。  でも、今から書くのはそうではない人たちです。  というか、とあるブログで話題となっていたことだ・・・  つまり女性として生まれ育ち、ペニスもないのに・・・というやつです。 一人だけ耳にしたことがあるですが、アトランタ... [続きを読む]

受信: 2006年3月12日 (日) 05:16

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